急性膀胱炎とは?
外陰部から細菌が膀胱内に入って感染を起こした状態です。自覚症状は排尿時痛、頻尿、血尿、下腹部の不快感等です。解剖学的に尿道が短い女性に多い病気です。通常膀胱炎では発熱はしませんが、膀胱炎の細菌が腎臓まで逆行性に上がってしまうと急性腎盂腎炎を引き起こします。他に合併症がない単純性膀胱炎と膀胱結石や残尿が多い等膀胱炎になりやすい基礎疾患がある複雑性膀胱炎に分類されます。
急性膀胱炎の検査
まずは尿検査を施行し尿の炎症細胞や細菌の有無をみます。またエコーを施行し結石、残尿、泌尿器科の癌がないか検査をします。
急性膀胱炎の治療
単純性膀胱炎の場合は5日程度の抗生剤投与で軽快します。複雑性膀胱炎の場合は抗生剤投与と共に結石、残尿等の基礎疾患の治療も並行して行うことが必要です。
膀胱炎の予防
膀胱炎になりやすい人は日常生活や排尿行動を見直すことで膀胱炎になりにくくすることが可能です。
- 水分はがまんせずに、多めにとる。とくに1日1~2回しかおしっこが出ない人は、お茶やコーヒー、紅茶などで、利尿作用を促しましょう。
- トイレはがまんしすぎない。起きている間に最低でも3~4時間に一度はトイレに行くことが望ましいでしょう。
- 尿道口、外性器の周りを清潔に保つ。排尿、排便後は前から後ろに向けて拭く。排尿後の洗浄機を使うことは菌を膀胱に押し込めることになるので、排便時のみ、適切な水圧で使用してください。下着の交換はまめにする。
- 性行為時に尿道から菌が入るため、性行為後は早めに排尿する。
- 下半身を冷やさない。冷え性にならないよう、冷房の強い場所にいるときは靴下やひざかけなどを使う。
- 疲れ、体調不良、ストレスなどは早く回復するよう休息をとる。
- 無理なダイエットで栄養不足にならないよう気をつける。