急性精巣上体炎とは?
精巣上体とは精巣の横に付いている精子をためておくところです。精管という精子や精液を運ぶ管で尿路と交通しています。尿の細菌がこの管を通って精巣上体に感染を起こすことを急性精巣上体炎といいます。精巣上体に感染した細菌が炎症を起こし、精巣に波及すると急性精巣炎を合併します。自覚症状はどちらかの陰嚢内容(精巣、精巣上体)がはれて大きくなり、痛みを伴います。38度以上の高熱や頻尿、排尿時痛などを伴うこともあります。性感染症の原因であるクラミジア感染症に伴う場合もあります。
おたふくかぜにともなう精巣炎
特殊なものとしておたふくかぜ(ムンプス)に伴う急性精巣炎があります。男性のムンプス患者の20-25%にムンプスによる耳下腺腫脹の数日後に精巣のはれ、痛みがおこります。通常片側性ですが、両側におこることもあります。ムンプス性精巣炎の10-30%に赴任がおこる可能性があるといわれています。子供の時にムンプスの既往歴がない方で、ムンプスの予防接種をされていない方は注意が必要です。
急性精巣上体炎の治療
細菌感染による精巣上体炎、精巣炎の場合は抗生剤の投与が必要になります。発熱を伴う場合や症状が強い場合は点滴による抗生剤治療を行う場合もあります。ムンプス性精巣炎の場合は特効薬はなく、対症療法(解熱剤、痛み止め、陰嚢の冷却)になります。